千利休書状 十六日古織公宛東京国立博物館所蔵 木版画軸装 限定250部 茶聖 千利休が高弟 古田織部へ贈った茶にまつわる貴重な書状を 茶聖・千利休と消息 戦国の乱世に信長、秀吉に仕え、茶の湯を日本を代表する文化遺産にまで昇華させた千利休(1522-1591)は、「天下一の茶人」とよばれたその高い名声とは逆に、簡素で自由な創造性と高い精神性に充ちた「侘び」の美意識をもって茶の道を改革、現代の茶道の基礎をつくりあげました。 茶の湯の道具の中で一番大事にされるものが「掛け物」です。掛け物としては墨蹟や絵画など広範囲にわたりますが、そのなかに「消息」と呼ばれる掛け物があり、茶道にゆかりのある人物の手紙を掛け軸にしたもので、特に利休の「消息」は尊ばれています。「消息」に関しては筆者そのものを拝むため、その内容を問うことはあまりありませんが、茶に関する内容のほうが喜ばれます。「十六日古織宛消息」は利休が愛弟子の古田織部に「焼茶碗」を贈り届ける際にあてた手紙で、その茶にまつわる内容と宛名が古田織部であることから、より特別に貴重な掛け物とされています。この度、東京国立博物館の許可をいただき、滋味あふれる木版画で復刻、京表装で風合いのある茶掛けとして謹製いたしました。お茶のひととき、利休の大事にした「和敬清寂」のこころを感じながら御鑑賞いただければ幸いです。 |
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