日本陶芸の最高峰　仁清の豊麗典雅な傑作が
高い芸術性と伝統への深い想いとともによみがえる
九谷伝統赤絵の名工　山本芳岳師が謹しんで写した
国宝「色絵雉子香爐」

おかげさまで完売致しました。ありがとうございました。
税込価格:294,000円

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日本陶芸の最高峰・野々村仁清と国宝・色絵雉子香爐
　江戸初期の名陶工・野々村仁清（ののむらにんせい・生没年未詳）が京都洛西の御室仁和寺（おむろにんなじ）門前に「御室窯」を開いて三百五十年。丹波の国野々村に生まれたとされる仁清は、仁和寺の「仁」と、名前の清右衛門の「清」をあわせて「仁清」と号しました。若き頃は京都粟田口の窯元で修業し、瀬戸で轆轤引きの技術に磨きをかけたのち、京都にもどり「御室窯」を開きます。千利休亡き後の大茶人・金森宗和の知遇を得た仁清は、その豊麗にして典雅、しかも洗練を極めた茶陶で、当時の殿上人や数寄者らの評判を得、名を高めました。「赤絵」や「錦手」といった色絵陶器の大成者とされ、弟子には尾形乾山がいます。代表作には「色絵雉子香爐」「色絵藤花文茶壺」の国宝のほか、十六点の重要文化財がある。
　現在わが国の国宝に指定されている陶芸作品はわずか十四作品。そのうち二つが仁清の作です。残りの殆どが渡来品であることから、仁清の作品が日本陶芸を代表するといって過言ではありません。

作者のことば
　このたび御室窯開窯三百五十周年記念企画として、国宝「色絵雉子香爐」を復刻制作できないかとお話しをいただき、恐懼した次第です。日本はもとより世界の人々が称賛する仁清芸術の至宝、そのなかでも傑作中の傑作と知られる雉子香爐。
私も陶芸道に志すものとして、嶮しくはあるが渾身こめて心ゆくまで取り組むことを決心致しました。
　「色絵雉子香爐」は、かねてより私淑しており何度も拝観しましたが、制作するにあたり、あらためて石川県立美術館に足をはこび、また仁和寺にも出向き仁清について色々と調べもし、動物園に行って何時間も雉子を観察していると、なんだか不思議ですね、自分があの偉大な巨匠・仁清になったような気持ちになりさらに制作意欲が湧いてきたのを覚えています。
　制作を始めてまず最初に、仁清の造形の彫塑の技術の高さに驚かされました。何度も作り直してやっと近づくことが出来ました。またこの国宝のもうひとつの魅力である色絵にも仁清の技が駆使されており、完成まで四度の焼成を行い、写しとはいうものの極めて芸術性の高い作品になったと自負しております。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山本芳岳

山本芳岳　略年譜
昭和３５年　石川県加賀市に生まれる、本名・博
昭和５３年　福井高等学校デザイン科卒業
　　　　　　福井繊維総合展福井市長賞受賞
　　　　　　福井デザインコンクール福井市長賞受賞
　　　　　　福井県美術展（デザイン部門）入選
昭和５５年　金城短期大学日本画科卒業
　　　　　　亜細亜現代美術展（日本画部門）入選
昭和５７年　九谷工芸高等訓練校ロクロ成型科卒業　　　　
　　　　　　相上芳景先生の門に入り九谷焼赤絵細描画の運筆・
上絵釉薬などの薫陶を受ける
昭和６０年　独立
　　　　　　皇太子殿下（現天皇）御夫妻加賀市行啓の折り
九谷焼赤絵細描菊桐鳳凰文煎茶碗謹作
昭和６１年　初個展開催（加賀市民会館）
　　　　　　一水会陶芸展初入選（以後連続入選）
平成　元年　日本工芸会石川支部会員
平成　３年　西洋美術研修のため渡欧（独・仏・伊）
平成　４年　一水会陶芸展佳作賞受賞
平成　５年　第二回個展開催（加賀市民会館）
平成　７年　日本工芸会石川支部展入選（翌年も）
平成　８年　通商産業大臣認定資格伝統工芸士
　　　　　　陶壁「翔」制作（加賀市大聖寺川浄化センター）
平成１０年　陶壁「熨斗」制作（いきいきランドかが）
平成１１年　陶壁「加賀の四季」（セミナーハウスあいりす）
その他　全国有名百貨店等での個展多数開催

現在　九谷焼伝統工芸士
　　　日本工芸会石川支部会員
九谷焼・赤絵細描の伝統をもとに、絵画的な主題を装飾
的な文様と組み合わせ、色絵意匠としての効果を追求し、
格調高い器作りで高い評価を受けている。