(財)青文庫蔵
白隠慧鶴「一冨士二鷹三なすび」
木版画軸装 限定300部

初夢や 一冨士 二鷹 三なすび
おふじさん 霞の小袖 ぬがしやんせ
雪のはだへが見たふ ござんす

 賛文では富士山の白雪を女人の白い肌に見たてゝ、霞の小袖をぬいでみせてほしいといっています。白隠のからりとしたエロティシズムを感ずる賛文ですが、「何より、本質をみなさい」といっているのでしょう。在家の人々に暖かい眼差しをそゝいでいた白隠の本領が存分に発揮された七十代の遺墨です。
              (解説文より抜粋)

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 昔から縁起の良い夢は「一富士二鷹三茄子」といわれています。江戸時代駿河の国の諺で、どれもお国の名産品を指すといい、日本一の富士山、鷹は愛鷹(足高)山で、また武運の象徴でもあります、そして名産の茄子は「成す」にも通じます。
 このおめでたい諺の発祥の地、駿河を拠点とした白隠師がこのテーマで画をのこすのも、ごく自然なことで、いくつかの作例があります。そのなかでも(財)永青文庫蔵の作品は白眉で、ゆったりと稜線だけで描かれたにもかかわらず高大な威容を誇る富士山、バランスよくしかも存在感たっぷりにえがかれた鷹の羽と三種の茄子、それとユーモラスでありながら滋味深い賛があいまり、名幅となっています。
 臨済宗中興の祖として知られる白隠の書画は、それ以前の権威や伝統を重んじたものから離れ、民衆に親しみやすい、戯画的なものですが、わかりやすくありがたい絵や言葉で、たちまち多くの民衆の心をとらえました。その後、白隠に感化され、“白隠”的な墨絵が日本の美術史に現れてきます。
 近年、絵手紙や墨絵が大変な人気を博しています。技術の優劣より、人の内面を素朴な墨絵や言葉に託した作品に多くの人が魅了されているからです。そのルーツともいえる白隠の書画は、日本国内にとどまらず世界各国でも注目され、大きく見直されてきています。

【仕様・体裁】
 技法:木版画

  彫師 藤澤 洋
  摺師 佐藤景三
  用紙 鳥の子紙
  限定 300部(
限定番号入り
 本紙寸法…30.5×49センチ
 軸寸法…123×62センチ
 表装:一文字・風帯…白茶地唐草文金襴
    中廻し…萌黄地小花飛柄緞子
    上下…鼠地紬無地
    軸先…黒消九分
 桐箱付(題字・伝細川護立公 印判刷り)
 検印 桐箱奥付シールに
(財)永青文庫承認印
 表具 株式会社 数寄和

税込価格 216,000円
 (本体価格200,000円)

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